2013年05月31日

クレイマー、クレイマー / Kramer vs. Kramer - 映画の記憶



1979年当時、邦題からは内容がピンとこなかったのではないかと思われます(少なくとも私はそうでした)が、子供の親権をめぐって繰り広げられるクレイマー元夫婦の法廷での戦いを画いたドラマです。
第52回アカデミー賞作品賞・監督賞・脚色賞受賞。主演のダスティン・ホフマンは主演男優賞、メリル・ストリープが助演女優賞を受賞した話題の作品でした。

日本では、なんといっても、ビリーを演じたジャスティン・ヘンリーに注目が集中したのではないでしょうか。
後の「スタンド・バイ・ミー」でも強烈に感じたのですが、
アメリカの子役の感性はレベルが違うな、と驚愕したことを思い出します。

というのも、30年前の映画です。愛する子供を棄てて家を飛び出してしまう、ジョアンナ・クレイマー(メリル・ストリープ)に共感できる人は、当時の日本の社会的背景では、ほとんどいなかったのでは。。
それでも日本で受けたのは、父子の絆を演じたテッド・クレイマーとビリー役のジャスティン・ヘンリーの演技に感動が集中したからではないでしょうか。

ちなみに、ジャスティン・ヘンリーは今も活躍しています。1971年生まれなので現時点で42歳ですね。テレビドラマのERとかにも出ています。立派なおっさんになってますね。

余談ですが、外国人の子供って、大人になると、本当に、面影なく変わりますね。
私の友人の子供も
「小さいころこんなに可愛かったのに〜」
と、失礼ながら、本人にも言ってしまうほどの状況がほとんどです。

この映画の根底には、1960年代後半からのウーマン・リブをへた、男女平等に関係する運動と、女性の社会進出に対する意識が、込められています。
ですから、ストーリー冒頭のジョアンナ・クレーマーの行動が、相当、我儘に感じたことに違いありません。
こういった、決して軽くはない社会問題がサクっと入っているのが、この作品の素晴らしいところだと思います。

とは言いながら、そんな小難しいことはさて置いて、テッドがビリーに別れの説明をする時に涙を流し、夫婦の絆を取り戻した最後のシーンに、うんうん、と頷くのです。

この家族の行く末を観客に委ねるラストカット、私は大スキです。







posted by Kay at 00:20| Comment(0) | 映画の記憶 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月26日

スカパー 映画チャンネル CM - お父さん編

TOKYO FM で、日曜午後15:30からやっている、

「スカパー!日曜シネマテーク」

のラジオCMがヤバいです。1分ちょっとで涙うるうるです。
以下、お父さんナレーション編

妻「あ、これ見たかったのよねぇ。ちょっと一緒に見ようよ」

夫(ナレーション)
「一緒になって18年。知らなかった。妻がホラー映画好きだったなんて」

息子「ちょっとトイレ」

夫(ナレーション)
「知らなかった。息子が涙を見せるのを恥ずかしがるようになっていたなんて」

娘「お父さん! ちょっと、そこ、座んないでよ。映画見えないから」


ああ、もうだめ。もうきた。あとは 以下のyoutube で実際にお聴きください。

[ 妻編 ] はこちら

posted by Kay at 20:19| Comment(0) | エンタメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月13日

はやぶさ 遥かなる帰還 - 映画の記憶



そもそも研究者やエンジニアというのは、地味な職業で、成果が世に出て脚光をあびるときには、裏方さんとして次の仕事につくのです。
基本的には不遇な職業だと思います。
そんな職種の人たちを映画にできたのは、宇宙開発という大きな夢と使命のあるプロジェクトだったのと、7年間と言う長い間の起こった様々なドラマがあったからでしょう。

30億キロという気の遠くなるような位置にある小惑星「いとかわ」のサンプルを採取し持ち帰るという使命をもつ探査機「はやぶさ」。
帰還までの数々のハードルと、危機を乗り越える研究者とその人間模様を描いています。さらに国家プロジェクトとしての運営するための資金調達の難しさや、日本の技術を下支えす巧みな技術を有する町工場の経営問題なども、地味ながら、見どころとなっています。

はやぶさとの通信が途絶えたときの根気づよい呼びかけや、イオンエンジンのクロス運転を決めるときの組織の葛藤などは、まさに、ドキュメンタリーなのでしょう。

やぶさのプロジェクトマネージャー山口駿一郎役は渡辺謙。モデルはもちろんJAXAの川口淳一郎教授です。

メーカーのエンジニア森内安夫(吉岡秀隆)と元同僚でJAXA教授の藤中仁志(江口洋介)が、クロス運転をめぐって、意見が対立します。
そのとき意外に重要な働きをしたのが、JAXAの学生当番、松本夏子(中村ゆり)です。
クロス運転が決まり、呆れて出て行こうとする森内を
「はやぶさがまってます」
と引き止める。
彼らにとってはやぶさは、もはや生身の人間と同じになっていたのです。

はやぶさが最後に帰還するとき、カプセルを切り離した時点で、はやぶさのミッションは終了でした。
それを、最後に燃え尽きるはやぶさに地球を見せてやりたいと山口プロジェクトマネージャーは言います。
そしてそれを最後のミッションにしました。

映画では、わりかしさらりと流してますが、実際は宇宙を向いているカメラを反転させて地球側に向けなければいけなかったそうです。

エンジニアって、なんてロマンチックなのでしょう。いや、そもそも、ロマンがあるからエンジニアになるのかもしれません。

あしもとばかり見ず、顔を上げて天を仰ぎ夢見ることだけの自由は、私たちにも与えられているのです。




posted by Kay at 01:00| Comment(0) | 映画の記憶 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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